フューエルコックの流用


ゼファーシリーズのノーマルコックは負圧式(外部から圧が掛からないと流れない仕組み)のコックで
各排気量に合わせ流量も違います。
エンジンチューンやレーシングキャブレターを装着した場合、エンジンが必要とするガソリンの量も増え
高速走行時に燃料の流量不足をおこす場合があるので、よく社外のコックに交換する例があります。

(ピンゲル製が有名)

 

上はZEP1100のノーマルキャブ。 画像では3本ホースが出ていますが実際は4本出ていて、これが一本に
まとまってフューエルコックの負圧取り込みニップに繋がります。
コックのポジションが「ON」の場合は、エンジンが掛かるとエンジンからの圧でガソリンが流れる仕組み
なっています。 なので「ON」のポジションでエンジン停止状態ではホースを外してもガソリンは流れません。

レーシングキャブレターにした場合、このエンジンから負圧が取れなくなってしまうので、
ノーマルコックではガソリンが流れなくなってしまいます。
そこで応急処置的な使い方ですが、コックを
「PRI」←プライマリー(強制的にガソリンを流す)ポジションにして
使っている人も居ます!
一昔前は負圧式ではない、社外品と同じ直落としの 
GSX-R のノーマルコックを流用するのも定番でしたが
最近では中古も中々手に入りません。
面倒ですが、キャブとエンジンを繋ぐ 「スピゴット」 に穴を開け負圧取り出しニップを増設すれば問題は解決します。


本題の流用のお話

ゼファーシリーズのフューエルコックは
 400〜1100まで流用が出来る んです!
前途にもありますが排気量によって流量も違います。
ならば一番流量の多い1100用をを400や750に付ければ少々チューニングしても高速で流量不足に悩む事も
無くなるはず・・・・・!

そこで各コックを調べた所、形状が少しずつ違うんですね〜。

         「750用」                  「1100用」




左750用は負圧取り込み用のニップルが右に飛び出ていますが、右1100用の負圧取り込み用ニップルは
下に向いて付いています! その分厚みも薄く出来ているのが分かると思います。

この数センチの差が大違いなんです!
750用ドレミ製のZU外装タンクを付けている人が必ず悩むのが、
タンク脱着時のコックのフレームとの干渉。



上の画像の様に負圧取り込み用のニップルがフレームに干渉して、タンクの脱着が非常に大変です・・・・
知恵の輪状態で慣れないと数十分かかる人も居ます (笑)



画像は私のバイクですがフレームはガリガリ。 スピゴットから上に伸びている黒いホースが、負圧取り出し用に
増設したニップル!

今回1100用のコックに交換した所バッチリ解消! 流量も増えて一石二鳥。
キャブの調節もこれで楽勝 (笑)



400用のタンクを750に流用している場合はもっと深刻で、コックを外さないとタンクの脱着は不可能でしたが
1100用に交換すれば、コックを外さなくても行けるかもしれませんね!
こちらはまだ未確認です!


ドレミ製ZU外装キットもバカ売れで品薄状態の様です・・・・・
フレームとの干渉に悩む人も多いと思いますのでお試しあれ!!