フォークオイルについて 其の二

前回の 「フォークオイルについて」 では、フォークオイルに限らず 『作動油』 の特製についてご紹介しましたが
実際に乗っているオーナーさんは、フォークオイルにどの位関心を持っているでしょうか?

エンジンオイルは皆さん
「3000`単位」「半年単位」とかで交換など! 意外と気にかけていますよね。

しかしフォークオイルはいつ交換しましたか? と聞かれるとちょっと・・・・・・?
実際にうちのメンバーで 『新車で購入したのにもうオイルがインナーチューブに滲んでるんだよな〜!』 なんて人が
居ました。 聞くとやはり慣らし終了後も、一回も交換していませんでした。
フォーク内では、新しいスプリングが毎日物凄い運動量で働いているのに・・・・ 新品ですからねー!
尚更初期の馴染みによる鉄粉も出ているはずです、そのメンバーは慌ててオイルとシール交換してましたけどね。

では実際にどの位の頻度での交換が望ましいかと言うと、
最低一年に一回か一万キロ毎には交換した方が良いらしいです。
よく走る人や、ストップ&ゴーを繰り返す峠のライダー等は、
半年に一回か五千キロ毎に交換すると、ベストな状態が
保てるようです。

そこで人間は欲が出るもので、どうせ交換するなら少しセッティングを変えてみようだとか、普段乗っていての不満を解消
しようとするものです。

「もう少し踏ん張れるように・・・! もう少し乗りごこちを・・・! ギャップを拾ったときに・・・! ブレーキを掛けたときに・・・!」

上げたら切りがないのですね! 世の中には色々な特製を持ったフォークオイルが存在してまして、それを自分の
好みにブレンドしてセッティングを出して楽しんじゃいましょうと言う事で。

数字である程度のセッティングイメージが出来るように、代表的なメーカーのフォークオイルと各オイルの粘度(硬さ)を
表にしてみましたので、役立ててみて下さい。 
ついでにオイルの量と油面(スプリングなしの状態で最圧縮時のオイルレベル)も記載しておきました!
 

メーカー 銘柄 粘度 メーカー 銘柄 粘度
HONDA 5 17.0 KAYABA G10S 37.2
10 35.2 G15S 55.2
YAMAHA 01 15.6 G30S 116.1
G5 17.7 W.P #5 22.0
G10 33.2 #7.5 33.4
G15 47.3 #10 48.1
SUZUKI LO 15.5 #15 67.8
W-15 16.8 CASTROL LIGHT 15.0
G10 33.3 MEDIUM 68.3
G15 47.7 WAKO'S FK01 15.4
KAWASAKI KHL-15-10 15.3 FK10 33.6
G5 17.9 FK20 53.4
G10 33.9 OHLINS R&T43 19.0
G15 49.5 NO.5 16.5
MOTUL FactoryLineVeryLight 2.5W 15.0 NO.10 22.0
FactoryLineLight 5W 18.0 NO.15 30.7
FactoryLineLight-Medium 24.0 SHOWA SS-7 16.6
FactoryLineMedium 10W 36.0 SS-8 36.8
ExpertMedium 10W 35.9 SS-15 20.0
ExpertMedium-Heavy 15W 57.1 SS-05 15.7
ExpertHeavy 20W 77.9


下の表はゼファーシリーズのフォークオイルの量とメーカー推奨オイル、油面の規定値です。

車種 油量(ml) KAWASAKI純正オイル 油面(mm)
400 ('89-'90) 419 G10 FC90±2
400 ('91-'95) 414±4 G10 FC97±3
400χ ('96) 408±4 G10 103±2
400χ ('97-'03) 474±4 G10 130±2
400χ ('94以降) 479±4 G10 125±4
750 ('90-'93) 470±4 G10 110±2
750 ('94以降) 480±4 G10 90±2
750RS ('96-'03) 467±4 G10 113±2
1100 ('92以降) 556±4 G10 119±2
1100RS ('96-'03) 576± G10 98±2

(注意)上記のフォークオイルの量とは、フォークをオーバーホール又は分解した時の量です。 ドレンボルトから抜いただけの場合はこれとは異なりますので
     きちんと油面調整をして下さい。
     

上の表のカワサキ推奨のオイルが G10 ですので粘度は 33.9 になります。
これを基準として自分にあったフィーリングになるように、各メーカーの特製なども加味しながら選択すると
面白いと思います!


油面はスプリングを抜いた状態で、フォークを垂直に立てインナーチューブを一番ボトムまで下げ、
なるべくインナーチューブの真ん中にスケールを差し込み測りましょう。
特殊工具がなくても簡単に測れます! 私はノギスでやってますよ〜。