ZEP750スタータークラッチ(ワンウェイクラッチ)滑り対策


ZEP750の、2000年以前のモデルはカムテンショナーが古い大きいタイプだったりと
弱い部分や、未対策な部分が多々あります。


今回紹介するスタータークラッチも例外ではなく、ZEP750ではよくある故障個所でもあり
弱点でもあります。
そして、このスタータークラッチの交換は意外と大変で、
ショップに出すと工賃は10万以上
は覚悟しなくてはなりません!

私も、10年以上前ですが完全に滑ってしまい、毎回押しがけをしてた苦い思い出があります。
簡単に治るだろうとショップに持って行った所・・・・・  工賃を聞いて唖然 (+_+)
一大決意をし、部品を注文してまる2日かけて自分で交換しました!

この時はZEP750用の部品で修理しましたけどね。

原因は、私の場合カップリングと呼ばれる部分に亀裂が入り、ローラーが噛まなくなっていました
バッテリーが弱くなるとなりやすいとの事なので、バッテリーチェックは大事です!
あとは、軟らかいオイルを使ってもなりやすいようです。
セルを回して、一発目に 『カシャン!』 と乾いた音が出るようになったら要注意ですぞ (;一_一)

交換作業は、

・ オイルを抜く
・ クラッチ分解
・ Fスプロケ分解
・ オイルパン分解
・ オイルポンプ分解
・ セカンダリシャフトを抜く

非常に簡単に書きましたが、これでスタータークラッチが外せます!

エンジンを下から覗き込みながらの作業になりますので、非常に大変なんですよこれが・・・・


2年前にエンジンチューンを兼ねてをO/Hした時に、今後に備え対策部品がないか調べた所
ZR-7の物が良いらしいと言う事が判り、色々と調べ組み込んでもらいました。
つい最近では副代表のKUMAさんも、O/H時にZR-7用に交換したそうです!
他にも滑りぎみのメンバーも居ますからね〜。
うちは750が多いですから要チェックですぞ (笑)

『実際の部品画像です』 



左 : ZEP750用スタータークラッチ - 3ヵ所の凹んだ部分に3個ローラーが入り噛み合う
右 : ZR-7用スタータークラッチ - 中央のセレーション部を囲う様にローラーが幾つもあり噛み合う


画像を見て一目瞭然だと思いますが、ZEP750はたった3個ですからね、ZR-7の方がガッチリ噛み合いそうですね!

2000年以降のモデルは対策がされていると思いますが、画像の部品を使っているかは未確認ですので
気になる方は調べてみて下さい。

何れにしろポン付けですので、交換することがあるようでしたらZR-7用をお勧めします。
必要な部品の番号を記載しておきますので、役立てて下さい!

ZR-7用部品
42034-1151 カップリング 1個
13194-1086 クラッチ(ワンウェイ) 1個
16085-1300 キアスタータ58T 1個
92002-1796 ボルトソケット6×12 6個
92048-1068 レースワンウェイクラッチ 1個
ZEP750用部品
11009-1984 ガスケット(クラッチカバー) 1個
11009-1983 ガスケット(オイルパン) 1個


(注意) 分解取りつけは自己責任でお願いします。 プロに依頼することをお勧めします!


追加情報


たまたまショップに行ったらメンバーの車両(2006年式C6FA)が腰下をバラしている所だったのでついでに調べてきました

・1990年式(C1)〜1999年式(C6)まではスタータークラッチは対策されていません。
・2000年式(C7)からのモデルはZR−7と同じ対策部品を使っています。


『これがメンバーの2006年式C6FAのスタータークラッチ画像』


やはり2000年モデル以降は対策がされていました。
しかしながら、物は考え方で・・・・
2000年以降は排ガス規制で、マフラーのキャタライザーやブリーザーの追加等、バイクをチューニングする上で
面倒な部分も大きいのも事実。

私としては、規制が入るギリギリの1999年式が一番狙い目だと思うのですが皆さんはどうでしょうか?