『ZEP750クラッチ滑り対策』
ゼファー750のクラッチの容量の低さに悩まされている方への情報です!
車体によっては、「マフラーを社外品に交換しただけで滑った」なんて話も良く耳にします
原因は単純に容量の低さなんですね〜。
◎ZEP以前のザッパー系のエンジン◎
・「フリクションプレート × 8枚」
・「クラッチプレート × 7枚」
◎これに対してゼファー750◎
・「フリクションプレート × 7枚」
・「クラッチプレート × 6枚」
フリクションプレートとクラッチプレートが各1枚ずつ少ないのです
社外品のバーネットやFCCの強化クラッチを導入すれば問題はオールクリアーなのですが・・・・・
ゼファー750のクラッチは1100のように油圧式ではありませんよね! オーソドックスなワイヤー式です。
ここで心配されるのが・・・・・! そうです強化クラッチを導入したことによる「重たさ」ですよね〜。
ロングツーリングが辛くなったりして・・・・。
そこで巷ではクラッチはノーマルのまま、クラッチスプリングに3ミリ程度のワッシャーを入れるなんて対処の方法も取られています
あとは、「GPz750torbo」の物を流用するという方法もゼファー750乗りの間では通説ですよね。
純正部品ですので、クラッチも重たくならないでフリクション&クラッチプレートが一枚ずつ増え容量も増すと言う事です!
K.L.Z.Cのメンバーには、この「GPz750turbo」のクラッチ流用にしているメンバーが多数居ます!
パーツリストも入手しましたので必要なパーツナンバーをお知らせします。
このパーツナンバーでカワサキのHPよりパーツを注文出来ますので、DIYでチャレンジしてみようと、お考えの方はご利用下さい!
(注意) パーツ交換及び今回ご紹介の流用方法は悪魔で通説でしかありませんので、全てご自分の責任でお願いします。
・ フリクションプレート No.
13088-1052 8枚必要
・ クラッチプレート No. 13089-022 7枚必要
・ クラッチスプリング No.
92081-1176 5本必要
追加情報
まず初めにGPz750turbo用のクラッチに交換したインプレッションです
率直に大成功です!ガッチリとエンジンの力を足に伝えてくれます、滑る感覚の微塵もありません!
レバーフィーリングはZEP750のノーマルより若干重いかな? 位の差で大差はありません。
ZEP750のクラッチハウジングに通常7枚の所、8枚を入れる事になりますので、冬場は若干貼り付き気味になりますが
きちんと暖機運転をしてあげれば問題ありません!
それか冬場だけ少しオイルの粘度を下げるのも手です。(因みに私は真冬でも15W−50です)
貼り付き防止の為、組む時にフリクションプレートの爪を軽く研磨してから組むと良いです!
ここから本題です。
スタータークラッチの方でも書きましたが、メンバーの車両2006年式C6FAがショップで腰下をバラしてましたので
クラッチについても調べてた所、面白い事が判明しましたのでお知らせします。
・1990年式(C1)〜1994年式(C4)までのフリクションプレートは (NO.13088-1107) を7枚使用。
・1995年式(C5)以降ファイナルまでのフリクションプレートは (NO.13088-1107) を5枚、外側の2枚は (NO.13088-1052) を使用。
この外側に使っている2枚は実は 「GPz750turbo」 の物と同じなんです。(上記のターボ用の部品番号を確認してみて下さい)
今は、Zなんかでもターボ用のフリクションプレート対策として使っているそうです!
「ゼファー2006年式C6FAのフリクションプレート一番外側のターボ用と同じ物の画像」
「ZEP750のフリクションプレート画像」
画像でも分かりますが、シューの一駒の面積が違いますね。
C1〜C4で容量不足が判ったカワサキは、C5から外側のフリクションプレート2枚を変更して対策を取ったと推測出来ます!
最新情報
GPzターボ用のフリクションプレートには二種類ある事が判明しました!
A11用とA12用です、下の画像を見て下さい。
1052番と品番は同じですが、上のA11と下のA12では駒の大きさや材質も、明らかに違います
A12の方が後期型ですので、A12の方が良さそうな気もしますが、下のパーツリストを見ても品番に違いは
ありませんので、強度的には同じなのかもしれません!
心配な方は、注文時に品番の後にA12かA11と記入するとお望みの物が届きます!
厚みも若干違うようです、0.数_の世界ですがGPz750ターボ用の方が薄いです。
下の画像を見てもらえると分かりますが、ZEP750の7枚重ねと、GPz750ターボの8枚重ねとほぼ同じ厚みです!
ZEP750用フリクションプレート7枚 GPz750ターボ用フリクションプレート8枚
スプリングの長さも違いました、ZEP750用よりもGPz750ターボ用の方が長いです!
ZEP750-C1用クラッチスプリング GPz750ターボ用クラッチスプリング
上のパーツリストを見て頂ければ分かりますが、ZEP750用でもC1とC11では品番が違っています。
恐らく、スプリングも変えてクラッチの強化を図ったと推測できますね!
今回のデータ収集で、フリクションプレートの枚数が一枚増えた上に、若干でも長いスプリングと、
やはりGPz750ターボ用のクラッチを入れる事は大きなメリットが有ると分かりました!
交換する場合はクラッチプレート、フリクションプレート、クラッチスプリングこの3点のセットでの交換がベストです。
今回、色々とデータ収集をしてくれた、メンバーの「あきら君」ありがとうございました!
追加情報(2013/12/6)
上の記事でGPzターボ用フリクションプレートには2種類あると書きましたが、詳細が分かりましたので、追加情報としてお知らせします!
やはり材質が違いましたね。
・A11 → コルクモールド材質
・A12 → ペーパーペース材質
2種類の材質の特徴
「コルクモールド」
70〜90年代初期のカワサキ車に多く使われてきた材質で実績も高いです。
湿式クラッチに使うと低温時に貼りつきを起し易く、切れがイマイチなので一速に入れた時に「ガツン」とショックが大きいのはこの為!
しかしクラッチ板への攻撃性が少なく、クラッチの繋がりの幅があると言う利点も多い。
幅がある分、重たく感じる!
「ペーパーペース」
耐熱性が高くクラッチの切れも良く、同じ枚数でもコルクモールドより軽く容量も上がる!
良くある強化クラッチはペーパーペースを使う事が多く喰いつきが良く容量が増える分、
操作性を良くする為にスプリング圧下げて対応している様だ。
しかし良い事ばかりではなく、難点はクラッチ板やハウジングへの攻撃性が高く喰いつきが良いので操作性に幅が無くなり、
繋がり時のショックが大きい言う事・・・・。
ZEP750の後期型のフリクションプレートの外側2枚だけターボ用のA12(ペーパーペース)を使っているのは、
ストリート仕様でライフも考慮し内側は極力クラッチ板やハウジングへの攻撃性を下げる為にコルクモールドを使い、
外側2枚をペーパーペースを使って容量のアップをさせようと言うメーカーの意図が見受けられます!
GPz750ターボ用を流用する場合は、自分のマシンの使用環境を考え材質を選んで組むと良いと思います!
情報収集してくれたメンバーの「あきら君」ありがとうございました。